寝袋おすすめ8選 【冬用・オールシーズン用のキャンプ向けアイテムを紹介！】

寝袋はキャンプでの快適な夜を過ごすためには必要不可欠のアイテム。固い地面や冷えから守ってくれる、キャンプにはなくてはならないアイテム。寝袋次第でキャンプの夜の快適さが大きく変わる重要な存在です。一日の疲れをしっかりと癒して翌日も存分に楽しめるよう、キャンプグッズの中でも特に力を入れて選びたいところです。

寝袋にはいくつかの種類があり、アイテムによって使用可能温度や価格も大きく異なるので、どれを選べばいいか迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、どんな寝袋を選ぶべきか迷っている方に向けて、冬用とオールシーズン用のおすすめの寝袋をピックアップしました。あわせて、寝袋に関するよくある質問についてもお答えしていますので、キャンプ初心者の方はぜひ参考にしてくださいね。

専門家

コウダミキ（ずぼらまま）

アウトドア防災アドバイザー

ファミリーキャンプを中心に活動するアウトドアライターとして「CAMP HACK」、「BE-PAL」（小学館）など様々なメディアで執筆。オートキャンプインストラクターとしてキャンプ講師やインストラクター向け講師、キャンプと防災の資格を持つアウトドア防災アドバイザーとして、地方自治体や小中学校での防災講師なども行う。ブログやSNSでは、キャンプ場のレビューや便利なキャンプ道具の紹介を行い、初心者から経験者まで幅広い層に役立つ内容を発信。公正なレビューを重視し、提供品に依存せず、自ら購入したギアを使用しているため、信頼性の高い情報源として多くのキャンパーから支持を受けている。

寝袋ってどんな種類があるの？

寝袋には、大きく分けて「マミー型」と「封筒型」、「ポンチョ型」の3種類があります。それぞれで形状や機能性が異なるため、違いを把握して自分の好みや使用時の状況に合ったものを選ぶことでキャンプがより快適で楽しいものになるでしょう。

以下では、寝袋の種類とそれぞれの特徴を紹介するとともに、どんな方やどんな状況での使用がおすすめかわかりやすく解説します。

マミー型

マミー型（人形型）とは、体にぴったりと密着するように頭から足にかけて細くなる形状の寝袋です。寝袋に入った姿がミイラに見えることから、英語でミイラを意味する「Mummy（マミー）」の名で呼ばれています。

マミー型の一番の特徴は、頭をすっぽりと覆って体に密着する形状ゆえの保温性の高さ。外気が入り込みにくく、寝袋内の温かい空気も逃げにくいため、しっかりと温度を保った状態で眠れます。また、比較的軽量なものが多く、コンパクトに収納しやすいのも魅力です。しかし、体に密着するからこそ身動きが取りにくいため、熟睡するには慣れが必要な場合もあります。

温かくして眠りたい方や、バイクやリュック一つでのキャンプなど、できるだけ荷物を少なくするためにコンパクトで軽い寝袋が欲しい方などにはマミー型の寝袋がぴったりです。また、冬や春先など寒い季節にキャンプをする場合や寒冷地でのキャンプにもおすすめできます。

封筒型

封筒型（レクタングラー型）とは、その名の通り、長方形の封筒のような形状をした寝袋です。布団で眠っているかのような適度な密着感が特徴で、寝返りもできてゆったりと眠れます。同じ封筒型の寝袋二つを連結させてダブルサイズの寝具として使用できるため、家族で同じ寝袋に入って眠れるのも魅力です。

形状を変えられる反面、マミー型と比べると重量があるもの、コンパクトに収納しにくいものが多いため、荷物に制限がある場合にはやや不向きかもしれません。

窮屈さを感じず広々と眠りたい方や子どもと一緒に家族でキャンプをする方、車でキャンプ場まで向かう方などは、封筒型を検討してみてもいいでしょう。また、春から夏など比較的暖かい気候でキャンプをする場合にもおすすめです。

ポンチョ型

ポンチョ型とは、着る寝袋としてポンチョのように使うこともできる寝袋のことをいいます。マミー型や封筒型と比べるとマイナーな種類のため、初めて存在を知った方もいるかもしれません。

ポンチョ型は、活動時にはポンチョの形態にして防寒着として着用し、就寝時には寝袋に形状を変えて使用できるのが特徴です。幅広い用途で使えるのが魅力で、キャンプだけでなく自宅での室内用防寒着や防災グッズとしても役立ちます。

キャンプの荷物をできるだけ少なくしたい方や、予備の寝袋を持参したい方、キャンプ以外でも使える汎用性の高い寝袋がほしい方は、ポンチョ型を選択肢に入れてもいいでしょう。

専門家からのコメント

コウダミキ（ずぼらまま）

アウトドア防災アドバイザー

寝袋を選ぶ際は、形状、中綿の素材、使用温度を考慮することが重要です。 形状には主に「マミー型」と「封筒型」があります。マミー型は体にフィットし、保温性が高く、コンパクトに収納できるため、登山やソロキャンプに適しています。一方、封筒型は寝返りが打ちやすく、寝心地が良いですが、収納サイズが大きくなります。 中綿の素材は、ダウンと化学繊維の2種類があります。ダウンは軽量で保温性が高いですが、濡れに弱いのが欠点です。化学繊維は水に強く、手入れが簡単ですが、重くてかさばります。 最後に、使用温度ですが、快適温度と限界使用温度の2つの表記があります。快適温度を基準に選ぶと良いでしょう。特に寒がりの方は、実際の気温よりも少し低めの温度設定の寝袋を選ぶことをおすすめします。

寝袋を選ぶ際に注目すべきポイント

寝袋は種類や温度設定だけでなく、使用する環境や目的に合わせて選ぶことが重要です。特に季節や気温、中綿の素材、収納のしやすさなどを考慮することで、より快適にキャンプを楽しむことができます。
ここでは、寝袋を選ぶ際に注目すべきポイントを紹介します。

使用する季節と環境を考慮する

寝袋を選ぶ際は、使用する季節やキャンプ地の環境を考慮することが重要です。例えば、夏の低地キャンプでは、通気性が良く薄手の封筒型寝袋が適しています。気温が高い時期は寝袋を完全に閉じず、ブランケットのように使えるタイプが快適です。
一方、冬のキャンプでは保温性を最優先に考え、マミー型の寝袋やダウン素材のモデルを選びましょう。特に氷点下になる場所では、快適温度が-5℃以下の寝袋が推奨されます。例えば、「モンベル ダウンハガー900 #1」は快適温度-5℃で、寒冷地でも暖かく眠れると評価が高いモデルです。
また、標高の高い山岳キャンプや寒冷地では、日中と夜間の気温差が激しくなるため、快適温度よりもさらに低い気温に対応できる寝袋を選ぶと安心です。登山向けでは「NANGA オーロラライト600DX」のように軽量かつ防水性の高いモデルが適しています。
キャンプ地の気候や標高、季節をしっかり確認し、適したスペックの寝袋を選ぶことで、寒さや暑さに悩まされることなく快適な睡眠を確保できるでしょう。

中綿の種類（ダウン or 化繊）をチェックする

寝袋の中綿には、大きく分けて「ダウン」と「化繊（化学繊維）」の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、使用環境に適したものを選ぶことが大切です。
ダウン素材は軽量で高い保温性を誇り、特に冬キャンプや登山に向いています。コンパクトに収納できるため、持ち運びにも便利です。ただし、湿気に弱く、濡れると保温力が著しく低下するため、防水対策が必要になります。
一方、化繊素材は水に強く、濡れてもある程度の保温性を維持できるため、雨天時のキャンプや湿度の高い環境での使用に利用しましょう。価格も比較的手頃で、初心者でも手に取りやすいのがメリットです。ただし、ダウンに比べるとかさばりやすく、収納サイズが大きくなることがデメリットといえます。
使用するシーンや持ち運びのしやすさを考慮し、最適な中綿素材の寝袋を選びましょう。

収納性と重量も確認する

キャンプや登山では、寝袋の収納性と重量も重要なポイントです。
特に登山やツーリングキャンプでは、荷物を極力コンパクトにしたいので、収納サイズが小さく軽量な寝袋を選ぶと持ち運びが楽になります。
一方、オートキャンプや車中泊では、多少大きめでも寝心地を重視した寝袋を選ぶのも良いでしょう。
また、収納のしやすさも重要です。圧縮しやすいコンプレッションバッグ付きの寝袋であれば、収納スペースを最小限に抑えられます。
登山用の寝袋には圧縮機能がついていることが多いので、購入時に確認すると良いでしょう。

快適温度、限界使用温度って？

寝袋には、「快適温度」や「限界使用温度」など、その製品を使用するにあたって適している温度が記されていることが多くあります。

快適温度は、寝袋を使用して快適に眠れる温度、限界使用温度はダウンジャケットを着るなど厚着したうえで寝袋を使用し、どうにか眠れる（過ごせる）最低温度のことです。

快適温度は使用温度や快適使用温度、限界使用温度は使用限界温度や最低使用温度などと記されていることもあり、表記や温度基準はメーカーなどによって異なります。また、なかにはヨーロピアン・ノームという温度表記の統一規格が表記されている寝袋もあります。

寝袋は、先述した種類の違いだけでなく、快適温度や限界使用温度にも着目して選ぶことが大切です。さらには冬用とオールシーズン用の寝袋では、それぞれで快適温度や限界使用温度が異なるため、使用シーズンに適したものを選ぶ必要があります。

以下では、冬用とオールシーズン用のそれぞれで最適な快適温度と限界使用温度を解説します。

冬用に最適な快適温度、限界使用温度

冬のキャンプに最適な寝袋の快適温度は、一般的に－5℃以下とされています。より快適に眠るためには、表記されている快適温度からさらに＋5℃した環境で使用するのがおすすめです。例えば、快適温度が－5℃と表記されている場合、キャンプサイトの最低気温が0℃の際に使うと快適に眠りやすくなるでしょう。

また、限界使用温度を参考にする場合は、最低でも－15℃以下のもの、厳冬期には－30℃のものを選ぶと安心して使えます。限界使用温度は、先述の通り厚着をした結果なんとか眠れる温度のため、限界使用温度とキャンプサイトの最低気温が一致する寝袋を選ぶのはおすすめしません。

寒さを感じると眠るのが難しくなり、命の危険に及ぶ場合もあるため、冬用の寝袋を選ぶ際には必ず温度を参考にして選ぶことが大切です。ただし、温度の感じ方は個人によって違うので、温度をクリアしているからといって必ずしも寒さを感じないとはいえません。特に、安価な寝袋は性能が低いものも多く、寒さを感じることがあるため注意しましょう。

オールシーズンに最適な快適温度、限界使用温度

季節を限定せずオールシーズン使える寝袋の快適温度は－5℃～12℃、限界使用温度は－15℃～0℃ほどが一般的です。夏は寝袋を使用しなくても眠れることも多いため、それ以外の季節で使うことを前提に購入してもいいかもしれません。

オールシーズンで使えるといっても、厳冬期の使用は難しいため、その場合は冬用の寝袋を使用しましょう。

【冬用】寒さに強いおすすめ寝袋5選

冬用の寝袋は、何といっても寒さに強いかどうかを一番に気にして選びたいところです。温度が適していない寝袋を使用するとせっかくのキャンプが辛い思い出になってしまうため、必ずキャンプサイトの最低気温と照らし合わせて選びましょう。

以下では、寒さに強い冬用のおすすめ寝袋をご紹介します。

商品情報	mont-bell(モンベル) ドライ シームレス ダウンハガー900 #1	ナンガ（NANGA） オーロラライト600DX	ISUKA(イスカ) アルファライト 700X	カモシカ(カモシカ) カモシカオリジナルシュラフ 750 UDD レギュラー	ワークマン(ワークマン) エクストリームダウンシュラフ1290
参考価格	41,850円(税込)	40,800円(税込)	15,842円(税込)	19,689円(税込)	28,280円(税込)
特徴	冬の山でも快適。超軽量ダウンの力	軽くてあたたかい、信頼の国内製造	中綿でもしっかり暖かい、安心の設計	高撥水ダウンで、安心の冬山仕様	極寒地にも対応する圧倒的な保温力
購入サイト	Amazon	Amazon 楽天市場 Yahoo!	Amazon 楽天市場 Yahoo!	Amazon Yahoo!	Amazon

【オールシーズン用】使い勝手の良いおすすめ寝袋3選

季節を問わずオールシーズンで使える寝袋は、使用頻度が高いことから使い勝手の良さにも注目して選びたいところです。

以下では、オールシーズン用の使い勝手がいいおすすめの寝袋を3つご紹介します。

商品情報	LOGOS(ロゴス) 抗菌防臭 丸洗いシュラフ・5	ワークマン(ワークマン) エクストリームダウンシュラフ600	ワークマン(ワークマン) エクストリームダウンシュラフ400
参考価格	5,980円(税込)	40,800円(税込)	10,000円(税込)
特徴	抗菌防臭、さらに丸洗い可能で衛生的な睡眠が得られる寝袋	軽量コンパクト、高コスパで初心者からベテランまで愛用できる寝袋	優れた軽量性とコンパクト設計、持ち運びやすい高コスパの寝袋
購入サイト	Amazon 楽天市場 Yahoo!	Amazon	Amazon Yahoo!

寒さ対策を強化する寝袋の使い方

寒い季節のキャンプでは、寝袋の性能だけでなく、寒さ対策をしっかり行うことが快適な睡眠につながります。特に冬キャンプや標高の高い場所での宿泊では、気温が氷点下になることもあり、適切な防寒対策が必須です。

インナーシュラフや毛布を活用する

寝袋の保温性を向上させる方法として、インナーシュラフ（寝袋の中に入れる薄手のインナー）や毛布を活用するのが効果的です。
インナーシュラフは肌触りがよく、寝袋内の温かい空気を逃しにくくする役割があります。例えば、フリース素材のインナーシュラフは特に保温性が高く、寒冷地キャンプでも活躍するでしょう。また、毛布を寝袋の上にかけたり、内部に入れて使用することでさらに保温効果を高めることができます。特に封筒型の寝袋の場合、内部スペースが広いため毛布を入れても快適に眠ることが可能です。
冬キャンプでは、軽量なダウンブランケットを持参すると、状況に応じて寝袋の内外で使い分けができるためおすすめです。

シュラフカバーで防風・防水性能を高める

寒さ対策として、シュラフカバーを活用するのも効果的です。
シュラフカバーは寝袋の外側にかけることで、防風・防水性能を高め、寝袋内部の暖かい空気を逃がしにくくしてくれるでしょう。特に冬場のキャンプでは、夜間の結露や雪の影響で寝袋が湿ることがあるため、防水性のあるシュラフカバーを使うことで快適性が向上します。また、風が強い場所では体温が奪われやすくなるため、シュラフカバーを使うことで冷気の侵入を防ぐことができます。

地面の冷気を遮断するための工夫

冬キャンプでは、地面からの冷気を遮断することが重要です。地面に直接寝袋を置くと、体温が奪われやすくなり、いくら高性能な寝袋を使っていても寒さを感じることがあります。
そのため、断熱性の高いスリーピングマットやコット（簡易ベッド）を活用しましょう。
スリーピングマットの中でも、R値（断熱性を示す値）が高いものほど冷気を遮断する効果が高く、冬キャンプでは「R値4.0以上」のものが推奨されます。
また、銀マットやアルミシートを地面に敷くことで、さらに保温効果を高めることができます。
簡単な対策ですが、冷気を防ぐだけでなく、地面の湿気対策にもなるため、寒い時期のキャンプではぜひ取り入れたい方法です。

寝袋のメンテナンスと長持ちさせるコツ

寝袋は適切にメンテナンスすることで、長く快適に使うことができます。
ここでは、寝袋を清潔に保ち、長持ちさせるためのポイントを見ていきましょう。

寝袋を清潔に保つための日常ケア

寝袋を頻繁に洗うのは生地や中綿の劣化を早めるため、日常のケアで清潔に保つことが大切です。
使用後は、湿気や汗を飛ばすために風通しの良い場所で陰干ししましょう。特に冬場や湿気の多い時期は、寝袋内部が結露しやすいため、こまめな乾燥が必要です。
また、寝袋の汚れを防ぐために、インナーシュラフや専用のライナーを併用するのも効果的です。
ライナーは洗濯が簡単で、汗や皮脂汚れが直接寝袋に付くのを防げるため、寝袋本体の寿命を延ばすことができるでしょう。

保管時に気をつけるべきポイント

寝袋を長期間保管する際は、収納方法にも注意が必要です。圧縮袋に入れたまま保管すると、中綿が潰れて保温性が低下する可能性があるため、できるだけゆったりとした状態で保管するのが理想的です。
ダウン寝袋は、通気性の良い大きめの収納袋やメッシュバッグに入れて保管し、湿気がこもらないように注意しましょう。化繊寝袋も同様に、折りたたまずに吊るすか、大きめの袋に入れて収納するのがベストです。
また、定期的に陰干しを行い、湿気が溜まらないようにするとカビや悪臭を防ぐことができます。特に梅雨の時期や湿度の高い場所で保管する場合は、除湿剤を活用すると効果的です。

よくある質問

最後に、寝袋に関するよくある質問をご紹介します。キャンプ初心者の方や、初めて寝袋を導入する方はぜひ参考にしてください。

購入を迷ったら？キャンプ用品レンタルサービスを活用しよう！

寝袋を購入する前に、一度試してみたいという方や、初めてのキャンプでどのアイテムが必要かわからない方には、キャンプ用品レンタルサービスがおすすめです。これらのサービスでは、高品質な寝袋をはじめ、テントやマット、ランタンなど、キャンプに必要な道具一式をレンタルできます。購入前にお試しで使えるのはもちろん、保管場所が限られている場合や、年に数回しか使わない方にもぴったりです。

特に初心者に優しいレンタルサービスでは、初心者向けセットや季節ごとのアイテムも充実しており、手軽にキャンプを始めることができます。以下のようなサービスをチェックしてみてはいかがでしょうか？

まとめ

この記事では、キャンプに欠かせない寝袋について、種類や選び方のポイント、そして冬用・オールシーズン用のおすすめ商品をご紹介しました。

快適温度や限界使用温度を確認し、自分の用途に合った寝袋を選ぶことで、より快適なキャンプライフを楽しむことができます。ぜひ寝袋選びの参考にしていただければ幸いです。